山下レディースクリニック
習慣流産について
2005年7月4日
第一子出産後3回続けて初期流産を繰り返した為、かかっている病院で習慣流産の検査をして頂いたのですが、保険適応の血液検査(貧血・凝固・自己抗体)を1回しただけで抗核抗体がやや高めだということでステロイド(プレドニン5mg)を処方されました。妊娠もして構わないと言われました。妊娠した場合小児用バッファリンを服用するとのことでした。自分なりに本を読んだりインターネットで調べたりして習慣流産の原因は様々あることを知り、もっとたくさんの検査をすると思っていたので、今回の治療で本当にいいのだろうかと不安に感じています。
お忙しいところ申し訳ありませんがよろしくお願いします。
習慣性流産というのも、なかなか診断も治療も難しい問題ですよね。たしかに検査としては、ホルモンや、自己免疫抗体などの血液検査のほかに、子宮因子のチェック、染色体検査などありはしますが、実際問題そこで何か異常がみつかったとして、有効な治療ができるのかどうかという問題です。
リンパ球輸血であるとか、薬物療法もいろいろいわれてはいますが、ある程度のデータから効果が確立しているのは抗リン脂質抗体にたいする、抗凝固療法くらいではないでしょうか。
あとのことは実際に効果があるのかないのか、賛成、反対それぞれ同数くらいいるような状況です。抗核抗体がやや高いだけで
そこが原因といいきれるかどうかは別として、保険でとおらない
高い検査をういろいろされても、実際の治療に結びつくものは
そんなにないのは確かです。それでも検査だけでもやってみるべきなのかどうなのかこれも医者によって意見が違うでしょうが、
私は基本的にその結果であまり治療法を左右しないような検査であれば患者さんに負担をかけるだけなので、すすんではしないスタンスです。どれが絶対正しいという問題ではないでしょう。
<ご注意>
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