山下レディースクリニック
不育症について
2009年4月4日
お忙しいところすみません。
相談にのっていただけないでしょうか?
私は二度流産しています。
一度目は昨年の五月。胎嚢が確認されることなく出血し、初期の完全流産でした。子宮収縮剤のみ服用しました。
二度目は今年の一月。同じく胎嚢が確認出来ず出血。子宮収縮剤を服用し様子をみていましたが、HCG値が200から下がりませんでした。そして、右卵管付近にも怪しい影があるということで、子宮外妊娠も考えた上で、二月末に子宮内ソウハをしました。
しかし、HCG値に変動がなかったため、子宮外妊娠型の流産と診断され、メソトレキセートを4日間点滴しました。
そして今ようやくHCGが0.1以下になり無排卵ではありますが生理がきています。
主治医からは、不育症の血液検査を私だけでも受けてみるように言われました。しかし、卵管造影剤の検査は、とても痛みも伴う検査だから、受けても受けなくてもどちらでも良いと言われました。
きっと私がソウハ術の前処置でラミナリア棒を入れる時に、痛みから過呼吸になった姿を見ているからだと思います。
二度の流産を経験していれば、三度目も流産する確率が60%と言われていますが、とても不安です。同じように辛い思いは二度としたくない。でも、赤ちゃんが欲しい。
そのためにも卵管造影剤はしておいた方が良いですよね?
それと、山下先生のクリニックで血液検査や、卵管造影剤の検査だけ受けることもできますか?
お忙しいと思いますが返信お願いします。
続けての流産、お辛かったこととお察しいたします。
通常、3回続けて流産ないしは子宮内胎児死亡で赤ちゃんを亡くされると、不育症と診断されます。ただし、胎のう確認ができないような非常に初期の段階での流産は化 学的流産と呼ばれ、不育症かどうかを見極める流産数としてはカウントしません。『まきこ』さんの場合は、2度目の流産だけが対象になると思われます。
もしも、まきこさんが不妊治療を受けたうえで妊娠され、それが2回続けて流産に終わったのであれば、不育症の検査を受けてみられてもいいと考えますが、そうでないのであれば、血液検査も絶対に必要だとは思いません。初期流産の多くは、偶発的な胎児の染色体異常であることが多いからです。これは、防ごうと思って防げるものではありません。さらには、2度続けて流産された方の60%が、次回の妊娠では無 事、出産(流産ではありませんよ)されます。気持ちが落ち着かれたら、まきこさんが勇気を持って妊娠に向けてチャレンジされることを願っております。
もちろん、不育症の血液検査や子宮卵管造影を当院で受けていただくことはできます。子宮外妊娠型の流産の可能性が高いのであれば、通過性をよくする治療的な意味も含め、むしろ子宮卵管造影は受けてみてもいいかもしれませんね。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
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